ご挨拶~会長に就任して~

平成22年5月13日

山梨県弁護士会会長 信田 恵三

山梨県弁護士会 平成22年度会長 信田恵三

  1. 2010(平成22)年度の山梨県弁護士会会長に就任しました信田恵三でございます。
  2. 山梨県弁護士会は、弁護士法によって設立された公法人であり、山梨県内に法律事務所を有するすべての弁護士が加入する団体です。当弁護士会は、現在87名の会員数であり、関東ブロックにある13の弁護士会の中では最小規模の弁護士会ですが、最近では若手会員や女性会員も増え、活気に溢れる弁護士会です。
     私たち弁護士は、「基本的人権の擁護と社会正義の実現」(弁護士法1条)を使命として日々の業務を行っておりますが、日々の取扱い業務以外にも、弁護士会内にある委員会の活動を通じて様々な公益的活動を実践しております。現在、当弁護士会には、「人権擁護委員会」を始めとして、「消費者問題対策」のための委員会、「刑事弁護」に関する委員会、「民事介入暴力」の被害者を救済するための委員会、「高齢者障害者」を支援するための委員会、「子どもの権利」に関する委員会など、合計48の委員会がありますが、会員は一人平均8つの委員会に所属して活動を行っております。
  3. さて、政府の司法制度改革審議会が提出した意見書に基づき、これまでに「新しい法曹養成制度」である法科大学院が開学となり、また「国民がより利用しやすい司法制度の実現」に向け日本司法支援センターが設置され、さらに昨年5月には、司法制度改革の目玉ともいうべき「国民の司法参加の制度」である裁判員裁判がスタートしました。これにより一連の司法制度改革は一区切りがついたことになりますが、今後は、これらの制度が本当に市民にとってより良い制度となっているのか、市民の法的ニーズに適した運用がなされているかについて様々な角度から検証を行い、真に国民、市民にとってより良い司法制度を実現するための取り組みを行っていきたいと考えております。
  4. 現在、当弁護士会では、「市民が利用しやすい司法」、「市民に開かれた司法」実現のため、定期的に弁護士会館内での法律相談、東部富士五湖相談及び県内の自治体などと提携した無料法律相談(詳しくはホームページの法律相談のご案内を参照して下さい。)を実施しておりますが、これら以外にも無料法律相談会や市民法律講座等を開催するなどして、弁護士・弁護士会が市民の皆様により身近な存在であることをお伝えしていく所存です。

    なお、本年4月1日からは、中小企業の経営者の皆様を対象に、様々な法律問題に対応できるようにとの趣旨で、全国の弁護士会において、「ひまわり中小企業センター」を立ち上げました。全国統一ダイヤル(通称「ひまわりほっとダイヤル」0570-001-240)にお電話頂くことで、弁護士を紹介し相談に応ずるというものですので、お気軽にご利用くださるようお願いいたします。

    また、「国民の司法参加」の制度である裁判員裁判につきましては、2年後の制度見直しに向け、この制度が「被告人の弁護権・防御権を守る制度として問題がないか」という観点を中心に、検証を行っていきたいと考えております。新しい法曹養成制度である法科大学院につきましても、山梨学院大学法科大学院への支援はこれまでどおり継続させていただく所存です。

  5. さらに、高齢者・障害者の権利擁護、貧困や自殺問題対策などの福祉に関わる問題や児童虐待への対応、民暴対策などのように、私たち弁護士だけでは根本的な解決ができない問題も多数存在します。法教育の分野においてもしかりです。

    これらの問題に適切に対応し処理していくためには、行政などの公的機関との連携が不可欠ですし、さらには関連業種や関連団体との連携・ネットワークの構築が不可欠であると考えております。

    当弁護士会ではこれまで、(1)民暴対策における県警との連携、(2)児童虐待問題における児童相談所との連携、さらに最近では、(3)高齢者虐待問題における県や地域包括支援センター、さらには関連業種との連携を構築してまいりましたが、本年度は更なる連携強化に向け、活動していきたいと思っておりますので、どうぞ1年間宜しくお願いいたします。